わーいわーい!みおりんです。
「【ご報告】会社を退職し、独立しました。」の記事でお伝えしたとおり、わたしは2020年9月末をもって、新卒で入社して1年半働いた一部上場企業を退職しました。
いざ退職・独立となるとき、事務手続きが大の苦手のわたしは不安でいっぱいでした。わたしのように、
と心配に思ったり疑問に感じている人も多いと思います。
そこでここでは、
- フリーランスになるときに必須となる手続きや準備
- 必須ではないけれどやっておくべき手続きや準備
- 独立時にわたしが買ってよかったアイテム
などをご紹介します。まだ駆け出しフリーランスのわたしですが、最新の情報ですので少しでもご参考になればうれしいです。
もくじ
フリーランスになるときに必須となる手続き・準備
会社員でなくなると、年金や健康保険の切り替えなど必ず行わなければいけない手続きがいくつか出てきます。
ここでは、フリーランスになったときに必須の手続きと、実際にわたしがどのように手続きを行ったかについてご紹介します。
会社から必要書類を受け取る
退職の際、会社からいくつか書類を受け取ることになります。しっかり確認しましょう。
一般的には次のようなものがあります。
- 健康保険資格喪失証明書
- 年金手帳(会社で預かっている場合)
- 源泉徴収票(確定申告で必要になります)
- 離職票(失業保険を使わない場合は不要)
このあと年金や健康保険の切り替え手続きで「退職日のわかる書類」が必要になるので、会社からもらった書類はきちんと保管しておきましょう。わたしは健康保険資格喪失証明書を「退職日のわかる書類」として利用しました。
会社への返却物を返す
会社への返却物も忘れないようにしましょう。
- 保険証(健康保険被保険者証)
- 会社の鍵・セキュリティーカードや備品
などはしっかりお返ししましょう。保険証については、会社にもよりますが、退職後に保険を切り替えて新しい保険証が発行されてから郵送などで返却すれば良いでしょう。
厚生年金から国民年金への切り替え
会社員は厚生年金に加入しています。フリーランスになると、これを「国民年金」に切り替える必要があります。
- 手続き期限:退職日の翌日から14日以内
- 手続きする場所:住民票のある市区町村役場の担当窓口
- 必要書類:退職日のわかるもの・身分証・年金手帳
窓口で「いついつから会社員から個人事業主になるので、年金の切り替え手続きをしたい」と伝えればOKです。結構一瞬で手続きが完了しました。
退職日のわかる書類として、わたしは退職時に会社からもらった健康保険資格喪失証明書を提示しました。提示後、その場で返却されました◎
ちなみに認印も必要だと思っていたんですが、求められることはありませんでした。(でも一応持っていくと安心だと思います)
健康保険から国民健康保険への切り替え
会社員は健康保険に加入しています。フリーランスになると、これを「国民健康保険」に切り替えます。
- 手続き期限:退職日の翌日から14日以内
- 手続きする場所:住民票のある市区町村役場の担当窓口
- 必要書類:退職日のわかるもの・身分証
窓口で「いついつから会社員から個人事業主になるので、健康保険の切り替え手続きをしたい」と伝えればOKです。こちらもわたしはすぐ終わり、年金と保険合わせて20分くらいで完了でした👍
退職日のわかる書類として、こちらも退職時に会社からもらった健康保険資格喪失証明書を提示しました。提示後、その場で返却されました。
また、年金と同じく、認印は求められませんでした。(でも一応持っていくと安心だと思います)
なお、社会保険には「任意継続」という仕組みがあり、会社の健康保険への加入を2年間継続することも可能です。原則として2年間保険額が変わらないなどのメリットはありますが、会社と折半していた負担が跳ね上がるので、一般的には国民健康保険に乗り換えたほうが保険額は安くなるようです。
請求書や見積書の雛形を作っておく
仕事を請ける際の見積書や、納品後の請求書を用意しておく必要があります。
インターネットでテンプレートを探してみるのも良いと思いますし、最近では自動で簡単に書類を作れるサービスもあります。わたしはMisoca(みそか)というサービスを使っています。月に5通までなら無料で利用することができ、前職の取引先や知人でもいちばん使っている方が多い請求書作成サービスでした。
【手続きが不要だったもの】特別区民税・都民税(市区町村税)の切り替え
会社に勤めているときにはお給料から自動的に天引きされていた区民税・都民税(市区町村税)を、フリーランスになってからは個人で納付する必要があります。
ですが、この切り替え手続きはわざわざ窓口に行って自分でおこなう必要はありません。わたしは退職からしばらくしてから自宅に「特別区民税・都民税を特別徴収(給料天引き)から普通徴収(個人納付)に切り替えました」という郵便物が届きました。同封されていた納付書で、指定の期限までにコンビニや金融機関でお金を納めればOKです。
わたしはオンラインで、クレジットカードによる納付をしました。少し手数料がかかってしまいましたが、家にいながらにして納付できたのでよかったです◎
必須ではないけれどやっておくべき手続き・準備
つづいては、やらないとペナルティがあるわけではないけれど、やっておいたほうがいいよ!という手続きや準備をご紹介します。
開業届の提出(個人事業主登録)
個人事業主として開業届を税務署に提出します。
開業届の提出は義務ではありませんが、原則として行うことになっています。「青色申告で確定申告できるようになる(最大65万円の控除が受けられる)」「青色申告で赤字を3年繰り越しできる」といったメリットがあるので提出しておくのがおすすめ。
「開業日から1カ月日以内」という期限が一応あるものの、開業日の決め方に法的な定めがあるわけではなく、自由に「この日が開業日だ!」と言うことができます。
わたしの場合はブログやYouTubeでの収入を得始めたのは2018年から、税金が関係するほどの収益になったのは2020年度から、会社員を辞めて本業になったのが2020年9月or10月から(最終出社が9月半ばで、在籍は9月末日まで)という感じだったので、一体どうすればいいの??と迷いました😥結局、最終出社の翌日を開業日として設定することに。
◆開業日以前の経費などは確定申告のときに経費として落とせなくなる?
わたしは2020年度に入ってから確定申告の必要な額までの収益を得るようになったのですが、では9月を開業日としてしまうとそれまでの経費は経費として申告できなくなるの?と疑問でした。
税務署の方に伺ったところ、答えはNO!開業届に書く開業日と、確定申告はまったく別だそうです。よかった😌
開業届を自分で書くのは大変なので、わたしはフリーランスのかなりの方が使っている「開業freee」を使いました。案内に沿って必要事項を入力していくだけで開業届ができてしまいます。あとは印刷して持っていくだけ!
無料ツールなのに便利すぎるので、これは使わない手はないと思いました😳(開業freeeを使った方の一部を会計freeeの有料プランなどに誘導することでマネタイズしているため、開業freeeは完全に無料ということですね😌)
事業用口座の開設
後々の経理や税金関係のことを考えると、銀行口座は個人のものと別に事業用のものを作っておくのがおすすめです。
わたしはもともとのメインバンクが三井住友銀行だったので、同じ三井住友で別支店の口座を開設しました。個人口座と事業用口座とでお金を振替しなければならなくなったときに、同じ銀行ならアプリだけで手数料もかからず移動ができるからです。
口座が開設できてからは、仕事の報酬の振込先の指定はすべてこの新しい口座に統一しました◎
名刺の作成
最近はWebでの会議も増え、紙の名刺を交換する機会は減ってきていますよね。とはいえ、時には初めての方に直接お会いして話す機会があったり、あるいは何か事業者登録をする際に名刺や名刺の写真が求められることもあるので、名刺を一切作らないというのは少々危険かと思います。
わたしは↓こちらの「名刺のファースト」さんで名刺を作りました!
このサービスでは、完全にWeb完結で名刺デザインの入稿から印刷、支払いまでを行うことができます。
わたしは以前から半透明の紙に印刷された名刺デザインに憧れていて、その紙が選べるという理由もあってこちらにお願いしました。デザインはすべて自分で行い(といってもたいしたものではないけど)、完成したのがこちら!
机に置いてあるといまいちわからないかもしれませんが、こんなふうに透けているんです✨
「半透明フィルム」の紙で角を丸くする加工をお願いし、税込4,580円(50枚)でした。イメージどおりに仕上げていただいて、届いたときには大変テンションが上がりました👼うれしかったので知り合いの方に何枚か配ってしまいました。笑
クレジットカードの作成or上限額を上げておく
フリーランスになるとどうしても会社員より社会的な信用が低く、クレジットカードを作ることが難しくなるといわれています。
新たなクレジットカードを会社員時代に作っておくか、持っているクレジットカードの上限額を上げておくのがおすすめ。わたしはいままで持っていたカードの上限額が(ほとんど学生時代に作ったものだったこともあって)とても低かったため、なるべく大きな額にアップする手続きをとりました。
収支のシミュレーション
莫大な財産のある状態でふらっと退職する場合は別ですが、そうでない場合は向こう数カ月、あるいは数年の生活資金についてしっかり考えておくことが必要かと思います。
わたしはお金のことが最も心配だったので、独立した場合に稼げると思われる月々の金額、月々の生活に必要な金額を「コンサバプラン」「ベースプラン」「アグレッシブプラン」の3パターンに分けてシミュレーションをしました。そんなにたいそうなものではなく、スプレッドシートに現在の貯金額と平均的な生活費をもとに簡単な計算式を入れたような感じです。
これをすることで、「ああ、よっぽどうまくいかなくても3カ月は生きていけるじゃん」とか、「貯金額がここまで目減りしたら撤退して転職先を探そう」などと確認しておくことができます。漠然と「お金大丈夫かなぁ」と不安がるのと比べ、精神衛生的にとてもよかったです。
スケジュールのシミュレーション
フリーランスになったらどんなスケジュールで生活しようか、ということを簡単に設計していました。たとえば、「月曜はブログを1記事、火曜はYouTube動画を1つ、水曜は○○の業務委託の仕事をする」というような感じです。
週にリリースしたいブログの記事数および動画の本数と、1本あたりにかかる時間を計算することで、1日あたり何時間くらい働けばいいのか目安を作ることができました。といっても、正直もともと思い描いたスケジュールではまったく動けていないのですけれど。最初にイメージを作っておいて、だんだんチューニングしていくのがいいのかな、と思っています。
Facebookなどでの発信
自分の活動や仕事について、周囲に向けて発信しておくことも大切だと思います。
わたしはSNS全般が苦手で、Facebookも1,2回程度しか投稿をしたことがないような状態だったのですが、退職してフリーランスになったのをきっかけに、月に1,2回Facebookの投稿をすることにしました。
はじめはFacebook友達のみの公開設定で、退職と独立の報告の投稿をおこないました。すると、同じように独立志向のある方々、わたしの得意領域であるWebライティングやYouTube関係のリソースを探している方々など、もともと知人ではあるものの最近連絡を取っていなかったような人たちからたくさんメッセージをいただきました。それをきっかけに、新しいビジネスの話が持ち上がったり、仕事を紹介してもらったりすることができたのです。
独立してフリーランスになった方は、多少苦手でもぜひSNS等での発信をしてみることをおすすめします。独立の報告をした後でも、いまやっていること、やりたいと思っていること、考えていることなどをこまめに伝えてみることで、思いがけない素敵なご縁がつながっていきます。(わたしはそうでした!)
安定的な案件を見つけておく
晴れて退職・独立したはいいものの、まだ安定的な収入が確保できていないという方も多いと思います。経済的な不安は精神的な安定を奪い、お仕事のパフォーマンスにも影響してしまうので、安定的にお金をいただける案件を一つでも見つけておくのがおすすめです。
わたしは運良く前職からのお仕事や、前職でご一緒させていただいていた方が別で携わっている会社のお仕事、さらには学生時代のインターン先のお仕事を業務委託契約でいただくことができました。これはもちろん周囲の方々のご厚意のおかげですが、こうした収入源の確保についてはわたし自身退職前から真剣に考えて動いていました。
フリーランスとして生活するには、受動的に仕事を待つより、積極的に営業をして仕事を探しにいくことがとても大切になるといいます。前職のお仕事以外にも、クラウドソーシングで継続的な発注のあるライティングやプログラミングの仕事を見つけるといった手段もあるでしょう。ぜひ早めにリサーチして動いておくといいと思います◎
もしものときの安全策をとっておく
フリーランスとして生活するのには、不安やリスクも山ほどあります。
- 怪我や病気で仕事ができなくなってしまった…
- 取引先からの支払いが結構先になるので、それまで生活が持たないかも…
- 自分の納品物のせいで、取引先に損害を与えてしまった…
などなど、本当に悩みは尽きません😥
そんなリスクを軽減してくれるサービスも、フリーランスや個人事業主の増えた現在では多く出てきています。たとえば事故の補償や請求書の代金を即日支払いしてくれる【FREENANCE】(フリーナンス)などは利用している人をちょこちょこ見かけるサービスです。
【FREENANCE(フリーナンス)でできる主なこと】
- 事故などの補償(最高5,000万円)
- 情報の漏洩や著作権侵害などによる事故の補償(最高500万円)
- 請求書の代金の即日支払い(フリーナンスに請求書を買い取ってもらい、額面の3.0%~の手数料で支払ってもらうことができる)
- 怪我や病気で働けなくなったときに、設定した月額が1年間支給される
いまだとフリーナンスで事業用口座を開設すると(無料)、業務遂行中の事故などの補償(最高5,000万円)や仕事の結果の事故(最高500万円)など至れり尽くせりの「あんしん補償」が無料で使えます😳
口座を開かなければいけないのが若干面倒ではありますが、無料で使えるセーフティネットとしてはとてもありがたいのでぜひ登録してみるのがおすすめです💭
在宅フリーランス開始時におすすめのアイテム
わたしは主に在宅で活動を行う形のフリーランスになるため、独立のタイミングで自宅での作業環境を整えました。(緊急事態宣言解除後から謎に完全出社だったため、あまり在宅作業の環境が整備されていなかったのです😥)
デスク(机)
まずは机を買いました!わたしの部屋は狭く、スペースの確保をあきらめていたため3年ほどの間デスクのない生活をしていました。今回は思い立ち、カラーボックスをどかしてコンパクトな机を置くことにトライ😼
↑こちらの机を楽天市場で購入しました。幅が60cmととてもコンパクトで、わたしの部屋の窓際にある小さなスペースにぴたっとはまりました。
高さは普通で、約70cm。色はホワイトとウォールナット(茶色)の2色から選べます。わたしの部屋は白とピンクを基調としているので、ホワイトを選びました。
部屋のインテリアにしっかりマッチしました🎀
チェア(椅子)
机と合わせて椅子も購入!簡素なものにすることも一瞬考えましたが、リモートワークをしている知人の多くが「腰が痛くなって、いい椅子に買い換えた」と言っていたのを思い出し、ちゃんとしたものを買いました。
↑こちらの13,000円ほどのものを購入。机と合わせて白っぽいカラーをセレクトしました。
組み立ても簡単で、座り心地も上々!快適に作業ができています😌
PCスタンド
机上の環境も整えました。PCをそのまま置くとどうしても猫背になってしまうため、企業様からいただいたこちらのPCスタンドを活用。
視線が上がり、自然と姿勢が良くなります😊じつはわたしは以前自分でPCスタンドを買って使ったことがあったのですが、安定性が高くなくて。その点このスタンドは滑り止めがしっかりしていて、作りも頑丈なのでしっかりPCを支えてくれます。抜群の安定感。
PCのBluetoothキーボード
スタンドに載せるとさすがにノートパソコンのキーボードを打つのは難しくなるため、無線でつなげるキーボードを自分で購入しました。
買ったのはApple製品用のこちらのキーボード。安いものもありましたが、打ちやすさや日本語キーにこだわって少し奮発。10,000円ほどかかりましたが、満足しています。さらさらとした打ち心地で気持ち良いです☺️
できあがったお部屋がこちら🧸
これらを合わせてできた作業スペースがこんな感じ。
狭い部屋の小さなスペースですが、自分ではとっても気に入っています😌
独立を考えている人におすすめの本
最後に、退職をして個人事業主・フリーランスとして生きていくことを考えている方におすすめの本をご紹介します😊
◆『フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。』
めちゃくちゃ読みやすい!「税金のことがよくわからない」フリーランスのきたみりゅうじさんと、「ブラックな(?)税理士」の先生との会話形式で、フリーランス(個人事業主)の税金のことがとってもわかりやすく紹介されています。
「健康保険の任意継続は微妙」とか、「経費として申告するために取っておくのは領収書ではなくレシートでOK」など、素朴な疑問がすっきり解決します。口コミの評価も高く、ぜひおすすめしたい一冊。
◆『開業から1年目までの個人事業・フリーランスの始め方と手続き・税金』
先ほどの本の次に読みました。こちらはより具体的に、「フリーランスの経理はどのように記録したらいいか」といったことが詳しく説明されています。
レイアウトも見やすく、おすすめです🌸
青色申告をする人にはこの本がすごくおすすめです!税金知識のないわたしでもよく理解することができました。内容が具体的なので、細かな疑問もこれ一冊でかなり解決します。
まとめ
会社を退職してフリーランスとして独立する際の手続きや準備について、わたしの実体験をもとにご紹介してきました。
正直わたし自身事務手続きなどが大の苦手なので、いまもまだ不安でいっぱいです。ですが、いろいろ便利なサービスを利用したり、わかりやすい本を読んだりして上手にやっていけたらなと思っています😊
同じフリーランス(個人事業主)のみなさん、一緒にがんばりましょう〜!